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人の流れのその向こう側。
平日の昼間に出迎えなんてそう多くはない。
…バカだな。
ちょこんと、到着ロビーの端の椅子に座って落ち着かない姿。
懐かしくすら感じる。
遠距離してた頃を思い出す。
あの時も、そうだった。
平気な顔してやってくるくせに、あとで思いっきり甘えてくる。
離れて過ごす苦しさはあの頃イヤと言うほど味わってきたから―
2ヶ月くらいどうってことないなんて。
本当はお互い強がりだったことを、改めて知る。
視線が、つながる。
少し離れたこの距離がやけにもどかしくて。
少しだけ早足になった。
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