あめん子

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ある雨の日のこと。 社に1人の少年が来ました。 少年は泥だらけで、目にはたくさんの涙を溜めて、手にはずっと握られてヨレヨレになったユリの花がありました。 その花を社にお供えして、手を合わせます。 一度頭を下げて少年は帰って行きました。 少年が帰った後、あめん子は不思議そうにその花を見ました。 折れて泥だらけでしたが、何故だかとても綺麗です。 少し考えて、あめん子はその花を自分の髪飾りにしました。
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