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浩巳は笑みを浮かべながら大地へと振り返る。
「それとも、大地は俺と付き合……」
その途端、向かってきた大地に唇を塞がれ抱きすくめられた。
「……っ……?!」
突然のことに浩巳が驚いて目を見開いていると、乱暴に畳の上に押し倒さる。
強く背中を打ち付け、浩巳は顔を歪めると声を荒げた。
「痛っ……?! なにすんだよっ?!」
大地は、怒りをあらわにし起き上がろうとする浩巳を見据えると、頭の上で両腕を一つにまとめ畳へ縫い付ける。
もがく浩巳の唇を塞ぐと慣れた手つきで片手を身体へと這わせていった。
大地が首筋に顔を埋めた瞬間、唇が自由になった浩巳は声を上げる。
「だいっちっ? なにしてっ……?!」
浩巳の抵抗も虚しく一度、大地の体温を覚えてしまった身体は正直だった。
彼の熱を感じ、次第に息が上がって行く。
そんな浩巳を鼻で笑うと、大地はシャツの中に、強引に手を入れて行った。
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