AR-Sekai

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 ケータイをかざすと道路に浮かび上がる文字列があった。キャンパスという機能を使った落書きだ。車が通った。車が落書きを上書きする。否、奥行きを計算して落書きが消されるのだ。自分に見えないものは存在しない。自分の後ろの物は存在しなくて自分が振り返った瞬間にそこにあるべきであろうものが誕生する。小さい頃に描いた幻想を思い出させる。自分が見ている世界はもしかしたら夢なのではないかという幻想。
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