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でもその前に、俺にはやらなければならないことがあった。
カランカラン……
と音を鳴らしながらドアを開ける。
ここは外観はかなりお洒落なカフェだけど、中にいる奴らは全く洒落てねえ。
「おー航、どうしたんだよ、突然集まれなんてさ」
「ん、ちょっと話あってさ」
「話?」
このカフェ『来夢(ライム)』は、族の中でも特に仲のいい奴らとの溜まり場だ。
最初は、金もねーくせにあまりに腹が減ったせいでこのカフェに入ったんだ。
五人で一人前のサンドウィッチを食べている俺らを見て、マスターが他にも料理を出してくれた。
マスターも昔は相当荒れていたらしく、俺らみたいな奴を見ると放っておけなかったらしい。
あまりの居心地のよさに、いつの間にかここが俺らの溜まり場になっていた。
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