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その1 ある日の朝
朝日が差し込むベッドルーム。
恵は薄目を開けると、隣で寝ている佑へと視線を向けた。
寝癖だらけの髪で、相変わらず素っ裸のまま大の字になっている佑の姿に顔を引きつらせると、上から布団をかける。
毎度のことながら、肌を合わせた晩は佑は面倒くさがってパジャマを着なくなった。
『風邪を引く』と注意しても聞きやしない。
そして朝には、今のように布団から飛び出て生まれたままの姿で豪快に眠っている。
恵は小さく溜息を吐くと、ベッドから抜け出した。
「そのうち、ほんまに風邪引いても知らんで?」
佑を起こすまで、まだ1時間ほど時間はある。
その間に着替えて弁当を作って朝食の準備をするのが佑と住み始めてから恵の日課となっていた。
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