序章

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だけどこの高校(学園だけどね)少々厄介なところがありまして……。 ひとつ、この高校は、ザ・金持ちしか通えないところだったらしく、校舎は馬鹿でかいし物も高級感に溢れている。つまり、物価が全てにおいて高いということ。 ふたつ、この高校は小学生からエスカレーター式。全寮制の男子校なので、街の外に出るという選択肢は生まれない。つまり、女子との交流が圧倒的に少ないのだ。つまり、男が男を好きになる同性愛者が多く見られる。聞くところによると、ホモやバイが9割以上を占めるらしい。 3つ、この高校では、抱きたい、抱かれたいランキングが毎年あるらしく、その総合で上位が生徒会に選ばれるらしい。 しかも同じクラスのほとんどは大手企業のお坊っちゃん。聞いたときは失神しそうになったよ(笑) 「はぁ………」 思わずため息が出る。 入学して早3ヶ月。僕は早々に挫けそうです。 「隣で溜め息吐いてんなよ気持ち悪い」 前の席に座ってる男が毒づく。 彼は難波沙羅<ナンバ サラ>小柄で童顔。金に輝く長めの前髪は、つり上がった目を縁取る長めの睫を隠している。ビー玉のような青い瞳をもつ彼は、俺の友人の一人である。 肌は白くて女か、とか言いたくなるほどの風貌をしている。 だが、その実際は口が悪い、いつもしかめっ面、大の人見知りというスペックを持っている。だが、男だ。 他の友人のある人に「ツンデレ萌ぇええええええええ!!!」とか言われてたな。 「いや、あんな煩わしいやつらがトップだと考えたらな」 俺の言葉に、「確かにな」と同意する沙羅。image=481188782.jpg
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