第1話:隙(スキ)

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その喜びようは異常過ぎて財布の中身が 羽ばたいたような気がする。 「そんないいものなら、美羽ねぇには ちょっと勿体無かったかな?」 「な~に言ってんの。 ちゃんと着こなすわよ」 「はぁ……さいですか……」 ただ、【一心】に願う。 どうか、君は【そのまま】でいて。 どんなに【泣く】日々が続いても、 きっと俺が【笑顔】にしてやるから。 「ありがとう、大事にするね」 「おぅ、綺麗になれよ」 【小さい】頃は、 自分が泣きたいのも【我慢】して 俺の手を引いて【大丈夫】だって 【言って】くれた。 【今度】は俺が手を引くよ。 大丈夫、【俺】はずっと、 ねぇちゃんの【見方】だからさ。 「さて、今から着替えるから あんたも上行ってて」 「早くしろよ」 「分かってる」
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