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「冷気力を発動させられる資格さえあれば、誰にだって戦士になれる。そんな話だったら聞いたことあるッベン」
「冷気力?」
「キャアア!! すーちゃん!! たすっ、たす……け、て……」
「どうしよう……えっちゃんの身が危ないっていう時に……」
自然に身体がミニ怪人に向かっていった、すず。
「ええい!! なんだか判らないけど、体当たりだぁ!!」
相撲の稽古か知らぬが、突進しだす雰囲気で全身をぶつけていった高校一年生の女子生徒だった。
『フギャア』
「あたしのクラッシュで一瞬たじろいだ!?」
触手が緩んだ瞬間、自力で解放した、えあ。
「すーちゃん!! ありがとう!!」
「えっちゃん……あ、今は喜んでいるヒマじゃないわ。説明は後。まず、あの妖怪もどきを倒すには、冷気力を発動させないといけないみたいなのよ」
「冷気力っていったい!?」
「ちょうどあたしたち二人組じゃん。もしかしたら、冷気力発動させられないかな?」
「二人で冷気力って……ますます判らないわ?」
「説明は後という訳で、ここは、一旦……」
「一旦?」
「一旦、逃げよう!!」
「あらら……」
ミニ怪人・ヒッデーヨーがぶち開けたと思われたマンション玄関前のガラス戸に進入しだした二人。
マンションの頂上近くまでかけあがったのだった。
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