こたえ
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「紫杞(しき)」 おれの名前を呼ぶ、心地よい低さの声。嬉しくてつい口がにやけちゃうから、呼ばれてるのに気付いてるけど知らないふり。 「なぁ、紫杞ぃ~」 情けない声が次いで聞こえて、笑った顔もそのままに振り向いた。 八の字だった眉毛が一瞬で元に戻って、とろけそうな顔で、笑う。 あぁ、可愛いなぁ。 なんてこんな強面の彼を相手に思えるのはおれが彼をすきだからなんだと思う。 .
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