kiss 3 [愛しの我が君]

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Kiss 3 [愛しのわが君]  「どれぐらいセックスしてないの?」 レーナの唐突な質問に、思い切りアイスティーを噴き出した。 「はい」 サッと、 ナプキンを差し出すレーナ女王。 あのね、今、ランチタイム。 わざわざ銀座までやって来たのに、 (ブルガリランチに釣られてやって来ただけですけど) 何故に、 いきなりアフターファイブのガールズトーク繰り出す? 「........そんなに長く空いてないよ」 「半年ぐらい? そういえば 前の彼氏と、いつ別れたっけ?」 .......せっかくのランチタイムが。 尋問時間へと変わる。 ここは法廷でしょうか? 検事殿! 「もう....かれこれ 1年以上、ご無沙汰でございます」 「蜘蛛の巣.....張ってるわね」 ぐはっ。 「知ってる? 女子のアノ膜って、 1年以上使わないと、 傷修復機能によって再生するの。 便利ね。 でも、何度もあの最初の痛みを 味わうのかと思うと、最悪ね」 「え? そうなの?」 「さあ? そんなに空いたことないから。 なんなら舞ちゃんレポート上げてくれる?」 なんとも他人任せな発言をレーナはする。 「どっちみち、 膜が再生しようが、痛みがあろうが 今の私には、 そのような殿方も居りませんし、 関係ございませんから」 「っふ。強がってるでしょ?」 「まさか」 ええ ..........強がってます。 「学生時代の知識不足の頃とは違って、 前戯ぐらい出来るだろうから、 痛みは軽減出来るんじゃない?」 そうレーナは告げたが、 それ、関係無いと思うけどな。 だって 最初の相手って、かなり年上だったし.....。 サラダをグチャグチャとかき混ぜながら、 過去の苦い思い出を噛みしめる。 .
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