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コンビニの前で頭を抱えたまま、
うずくまった。
「こんな馬鹿な相談乗ってくれる友達が居ない私って....」
携帯を眺め、覚悟を決める。
「とりあえず、
おでんを調達して部屋へ戻ろう!!」
3度家の前をうろついた後、ようやく鍵を開けた。
明るく、明るく。うん。
明るく明るく~~~。
「ただいまーーーおでん買ってきたんだけど!小栗食べるぅ???」
真っ暗な部屋の中に木霊して消えた私の声と、
小さく振動する冷蔵庫のうなり声が、物悲しく響いた。
「...あれ?」
部屋の中に入ると、
既に小栗はベッドの中で寝息を立てていて。
天使のような寝顔を披露していた。
「なんてこった....寝ていらっしゃる.....」
自分が散々悩みまくったというのに、
覚悟を決めて戻ったというのに.....
「なんか。。。むかつくんですけど」
はああああああああ~~~~~
大きく溜め息をつき、
既に冷え切っているおでんを
ダイニングテーブルの上に置いたあと、
奥の部屋の押入れから、布団を一式取り出して、ベッドの隣に敷いた。
枕の下にクッションを敷いて、小栗の寝顔を覗き見る。
「起きる気配無しですね」
「はあ、いろいろ悩んで損した」
文句を告げたあと、布団をかぶろうと手を伸ばした、
其の手をパチンと掴まれて、
「へ?」と声を上げた。
「おっせぇ~」
不機嫌そうな小栗の声。
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