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「…見たヤツが、気絶しても責任とれねーぞ?俺は。」
女装した俺だぞ?
…見せられる方の気持ちになってみろ、一種の罰ゲームだ。
「あーうん。大丈夫。…気絶したとしても本人は幸せだから。」
気絶が幸せ?
…ソイツは、明らかにMだろ。
「…そんなことより、上行こう?きっと、会津を一望出来るよー?」
「…一望、か。」
頷いて、加藤に続いて上へと向かう。
天守閣の四方を見渡せる四方には、四獣が描かれていて…
それぞれの方位を守っていた。
「会津の人って、信心深いんだねー。駅の地下通路にも四方に四獣が描かれてたよー?」
「白虎隊の白虎も西の霊獣だしな。」
「…うん。それね?玄武隊とか朱雀隊とか青龍隊もあったんだって。それぞれの方位をそれぞれの隊が守ってたらしいよー?」
玄武、朱雀、青龍、白虎か…。
…俺達も、ちょうど4人。四方から学園を支えられていればいいな。
そう思いながら、手すり越しに会津の景色を眺めた。
「春だったら、桜が綺麗なんだろうねー。」
「秋なら、紅葉が見れただろうし。冬なら、雪景色だっただろうな。」
あー、なんで。こんな、中途半端な時期に来ちまったんだろ?
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