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アリサの肩に手を回し、抱き締める。
「そ、ソラ様!?」
アリサが腕の中であたふたとするが、すぐに大人しくなる。
「ふむ……」
人を抱き締めるというのは、こう……なんか、その……。
上手く表現出来ない何かが胸の中を満たしていく。
結局、何が言いたいのかと言えば──
「……わからない」
「はい?」
俺の腕の中で首を傾げるアリサ。
「いや、この胸の奥が温かいというか……よくわからない感じがするんだ」
「……それが人を好きになる、という事ではないのでしょうか?」
「……そうだと思うんだけどな」
これは恋ではないのは明確。
では、なんというのだ?
「ソラ様の場合、それは多分、家族愛のようなものではないのでしょうか?」
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