16話

別に、それは予想できた事だし傷付くようなことじゃない。

ミケといつも一緒にいる私が利用されるなんて少し考えれば安易に分かること。

…そう、頭ではちゃんと理解出来ているのに…。

高校に行ったら友達を作って、時間に縛られず色んな話をたくさんして

放課後一緒遊びに行ったりしてみたい。

そんな願望を密かに抱いていた私は、胸に僅かな痛みを感じた。

彼女達が私に話しかけてくれた時、ちょっとだけ嬉しかった。

もしかしたら、私という人間に興味を持ってくれたのかもしれない。

もしかしたら、友達になりたいとか思ってくれているのかもしれない。

心のどこかでそんな期待を抱いていたのは事実。