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むかしむかし、ひとざとはなれたくらい森に、ひときわめだつ大きなおしろがありました。おしろはくろくてぶきみなのでちかづくものはいません。
おしろにはまおうが住んでいました。まおうはまものをつかってわるさをくりかえしていました。
はたけがあらされ、こどもがさらわれ、人びとは困りはてていました。でもまおうはとてもつよいのでかれらでははが立ちません。
そんなあるとき、二人のわかものが立ち上がりました。くにいちばんのけんしと、くにいちばんのまほうつかいです。
わかものはおうさまにまおうをたおしてくるとつげ、たびだちました。
人びとはいのりつづけました。かれらならきっとまおうをたおして、ぶじにかえってくると。
しばらくたったある日、人びとのいのりがつうじたのか、二人はかえってきました。まおうをたおして。
人びとはよろこび、二人のわかものを勇者としてたたえました。
まものもまおうがたおれたためか、すがたをけしていました。
それから人びとは勇者にかんしゃしながら、しあわせにくらしましたとさ。
めでたしめでたし。
~~クリスティアの昔話より~
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