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『こ、こんにちは』
あれ…
沢山の人が賑わっていると想像してたキッチンは男の人が一人いるだけだった…しかもこの場所意外と狭い。
『こ、こんにちは…』
反応を示さない男の人に、聞こえていなかったんだともう一度少し大きめの声を出してみた…
「あー…。 さっき電話掛けて来た奴か?」
『あ、はい…そうです…』
ケーキの下準備をしているのか作業の手を止めず私を一瞥する男の人を私も見返す…
アイロンがいき届いた真っ白なコックコートに身を包んだその人はパティシエさんって言うより大きめのフライパンを振っている姿が似合うような風貌の、私のイメージしていたパティシエさんとはまるで違うガッチリとした体つきの男の人だった…
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