第3レーン*新たな出発(前編)

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「翔琉ちゃんのスタートで一気に加速し、朱翼で波に乗る。  この流れを途切らせんまま、陽凪ちゃんからつっちーにバトンが回ったらベストながよね。」 「難しいです…。  それにアンカーへのバトンパスも、つっちーさんに私がちゃんと追いつけてないし。  つっちーさんのスタートダッシュを殺してる気がして…」 「だぁーいじょーぶよ。  つっちーにはラストで追い上げる力はあるけど、スタートに関しちゃまだまだ発展途上。  他の強豪校と比較対象にならんき。」 「ちょ、酷い。グサッとクルー!」 大倉の周りを見るセンスは、部内トップを誇る。 多くの種目を走ってきた分、蓄えた知識は豊富なようだ。 朱翼と陽凪、陽凪と麗夢の区間。 四継にとって、チームの要と呼ばれる3走。 そこでスピードダウンするのは、かなりの痛手となる。
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