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これまでの年月を、あと何回?
8回位は、生きられるだろう。
これまでは、一緒にいられればいいと思った。
ただそれだけを望んでいた。
だけど今じゃ、
このまま何年もなんて、それはある意味地獄なんじゃないか?
そんな風に思うようになった。
心の中でだけ、名前呼び。
する度に、想いは増えていった。
だけど、普通に振る舞えてると思ってた。
そんなある日に、朔良は言った。
「お前最近、余所余所しくない?」
気持ちに気づかれていませんように。
それだけを祈っていた。
叶わなくてもいいから、
せめてあと8回位、傍に居たい。
けど知られたらきっと、
お終いになってしまうから。
だからどうか、気づかないでいて。
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