8×8=64

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これまでの年月を、あと何回? 8回位は、生きられるだろう。 これまでは、一緒にいられればいいと思った。 ただそれだけを望んでいた。 だけど今じゃ、 このまま何年もなんて、それはある意味地獄なんじゃないか? そんな風に思うようになった。 心の中でだけ、名前呼び。 する度に、想いは増えていった。 だけど、普通に振る舞えてると思ってた。 そんなある日に、朔良は言った。 「お前最近、余所余所しくない?」 気持ちに気づかれていませんように。 それだけを祈っていた。 叶わなくてもいいから、 せめてあと8回位、傍に居たい。 けど知られたらきっと、 お終いになってしまうから。 だからどうか、気づかないでいて。
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