第1話

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『今からお昼』 『無理すんなよ?』 『今から帰る。そっちは?』 この半年どんなに忙しくても、休みの日でも欠かされること無く送られて来たメール。 そのメールがピタリと止んだのは一ヶ月前。 理由は言うまでもなく、関係が終わったから。 別れを切り出したのはどちらでもなく話合いの結果だった。 後悔がない訳でも相手を想い続けられなかった訳でもなく、ただ自分の人生に悔いを残したくなかったから。 そんな私の背中を押してくれた彼に私は感謝している。 笑顔で『大丈夫』そう言って去っていった姿を今でも鮮明に覚えている。
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