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美生ちゃんのことが、まだ好きなくせに、俺は……
「美優ちゃん…俺と付き合ってくれる?」
「…うん」
美優ちゃんの目から、涙が零れ落ちた。俺は美優ちゃんの唇に…キスをする。
泣かないで…
俺のために、泣かないで。
海翔…
これでいいんだよな?
本当にこれでいいんだよな?
俺が美優ちゃんと付き合っても、本当にいいんだよな?
ジーンズのポケットの中に入れていた観覧チケットを、右手でグシャリと握り潰した。
俺が…
海翔を裏切ったんだ。
もう…
引き返せない。
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