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「帝。」
「はい、マスター。何でしょうか?」
「ちょっとそこに四つん這いになって。」
「は?…まぁ…良いですけど……」
夜寝る前、音夜さんが少しいなくなったので、帝と遊んでもらう事にした。スライムの状態で遊べばもっと楽しいんだけどな…
「な、何してるのっ!?」
「え?"夜の"お馬さんごっ…ムグッ……」
「"夜の"って付けたらなんか妖しい言葉に聞こえるからやめなさい。……で、なんでそんな事してるの?」
「帝と遊んでもらおうと思ったら、足が動かないから身体を上手く動かせない事に気付いて、自分より低い位置にいる敵を斬るっていう練習ができなかったから、乗せてもらいました。」
「あー……だから四つん這いだったの……でも、もういい歳なんだからそうやって遊ぶのやめなさい。それに、そろそろ寝ないと明日が辛くなるよ。」
「はーい。帝、ありがとう。」
「いえいえ。マスターのお役にたててよかったです。」
「……ただ遊ばれてただけだよ?」
「マスターの暇つぶしになったので、少しは役に立てたかと。」
「………どうしよう…ツッコミしても真面目に返されるのって不安になる……」
なにやら、音夜さんが苦労を滲ませた言葉を漏らしたけど、よくわからないのでスルーしよう。
「音夜さん、おやすみなさい。」
「はい、おやすみ。」
「マスター、おやすみなさいませ。」
「おやすみ、帝。」
帝にベッドへ運んでもらい、すぐに眠りに着いた。つい、帝の服の裾を掴んだが、眠気ですぐに外れてしまった。
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