終章

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  「うん、だって雲外鏡が見てそう思ったなら、疑うつもりは無いよ」 『しかし、洋輔……』 「大丈夫。旋風の家族が、不死城にいるのは分かってた。大妖のやり口からして、そろそろ鎌鼬を送り込んでくると思ってたから」  洋輔には、この話しを信じる材料がもうひとつある。  大入道との戦いの中、旋風の鎖鎌が神奈の呼び掛けなかった。洋輔は、それ旋風の家族が、城下町にいた事が影響していると考えていた。 「では、洋輔さま。次に攻めてくるのは、鎌鼬だとお思いで御座いますか?」 「うん、神奈ちゃん。僕は、そう思ってるんだ」 「そうで御座いますね」  神奈も、それに納得した。  主の意見だからという事もあるが、洋輔の説明に純粋に納得したからだ。  次は、鎌鼬。  洋輔は自身の中でそう決定付けると、これからの戦いに考えを巡らす。  その時、大地が鳴動する。 「えっ、何だ?」 『不死城の方で、大妖の妖気が膨れ上がっておるぞ』 「洋輔さまっ」 「あぁ、神奈ちゃん」  二人は、小屋から飛び出す。
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