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暗い部屋。
光はほとんど無い。
乾いた空気と湿った雰囲気の同居する異質な空間。
そんな空間に一人の女性が捕らえられていた。
壁を伝う鉄パイプに手錠で手首を拘束され、うなだれたままほとんど動かない。
衣服はボロボロで、所々血に染まっている。
しかも、その血もすでに乾いており、乾いていないのは女性の周囲の床に広がっている血溜まりのみだった。
「………」
女性はとても虚ろな目をしており、何処を見ているのかすら分からない。
精神的にも肉体的にもボロボロの状態のようだ。
すると、突然その部屋の扉が開いた。
いきなり差し込んできた光にも女性は全く動じずに、ただただ焦点の合わないまま下を向いていた。
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