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「ここが会場か」
今日行われる催しの審査員である俺は空を見上げ呟いた。
ここ数日は鉛色の雲が空を覆っていたが、今日は空は雲一つない澄んだ青空で、まるで今日行われる年に一度の催しを盛大に祝っているかのように感じられた。
俺は時代を感じさせる古びた重厚な会場入り口の扉をゆっくりと開いた。
会場にはたくさんの観客がひしめき合っていた。
会場内に入るとたくさんの催しを見に来た観客が盛大に拍手で審査員である俺を出迎えた。
この村で行われる催しは毎年全国から数多くの応募がある。
毎年、北は北海道から、南は沖縄までたくさん人が応募をしてくる。今回も新宿を始めとする全国の大都会に住む人達を始め、数多くの方がこぞって応募してきてくれた。
「こんな田舎の村の催しに参加してくれるなんて……」
俺の心はただただ感謝しか感じなかった。
俺は壇上に並んでいる全国から選りすぐりの今回の主役達を遠目からさっと一瞥した。
セミロング、ロングヘア、ショートボム、ベリーショート、姫カット、ポニーテール、ツインテール。様々な髪型をしていた。皆一様に壇上でどこか恥ずかしそうな仕草をしている。
さあ、いよいよ待ちに待った乳首タイムの始まりだ。
気分が高揚した俺は心の中で、替え歌を歌いだした。
『会場の壇上に並んだ、色んな乳首を見ていた、人それぞれ好みはあるけど、どれも皆綺麗だね』
俺は替え歌を心の中で続ける。
『壇上の上誇らしげに、しゃんと乳首たっている~、そうさ僕らは世界に一つだけの乳首、一人一人違う色を持つ、その花を咲かせることだけに、一生懸命になればいい。小さな乳首や大きな乳首。一つとして同じものはないから。ナンバーワンにならなくてもいい。もともと特別なち、く、び』
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