第二話 想い ―琢磨―

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ベッドで必死に苦痛に耐えていた姿を思い出し、胸が痛んだ。 精一杯強がっていたことを分かっていたのに、どうして解放してやらなかったのか……。 どうしても止められなかった自分の欲望に嫌悪を感じながら、そっとその頭に手を伸ばした。 「悪かったな……睦月」 手に触れる柔らかな髪に、愛しさが胸に詰まる。 そして、ゆっくりと立ち上がって衣服を身に纏い、部屋を出ようとした時、 「――佐和」 と漏らした。 驚いて振り返るも、彼は寝息を立てたままだった。 寝言か。 ……佐和。 女の名か? 胸に焦げるような感情が広がることを感じながら、部屋を後にした。
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