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「…麻里子。 そろそろ起きなきゃ」 「うん…でもまだ眠い」 まだ火照った身体の余韻に浸っていたいのに。 彼はそれを許してくれない。 「こらこら、もう朝御飯作ってよ。 遅刻しちゃうだろ?」 「うー…意地悪」 結婚して20年目の結婚記念日の朝。 私と夫の和人は目覚めと同時に肌を重ねた。 と言っても、お互いもう45歳。 こんな事は普段では絶対ないし、前回和人と繋がったのはもう2ヶ月も前の話。 けれどその朝は、何故か和人がまだ眠っていた私の身体に微熱を重ねて来た事で、こんな朝を迎える事になった。 ベッドの中でもぞもぞと動きながら下着を身に着ける私に、和人は呆れたように呟く。
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