田中アリサ

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「俺、不思議なんですけどドリーマーがなぜ回収されないのか。  こんな危険な副作用が多いのに、厚生労働省から回収命令がないなんて」 「回収されたら、僕、困るんだけど」 「いいか、太一。お前もいつドリーマーホリックになるかわからんぞ」 「僕はちゃんと使用量守ってるってば!」 「それは、政府がこの薬に関与しているから」 言い合っていた俺たちは、ピタッと止まる。 今、なんて? 政府が関与? 「キミたちは、口が堅い?」 「え?」 「ドリーマーの秘密を教えてあげる」 来るんじゃなかったと、俺は死ぬほど後悔することになる。 これは一介の高校生が関わってはいけない匂いがした。
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