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次の水曜日。
昼間に美波が子供を連れて私の家に遊びに来た。
「別れたのは何月?」
ドスのきいた美波の声。
「え、えと……、10月くらい、かな」
「今は何月?」
「うんと……、3月」
「5ヶ月も経ってるじゃない!」
美波が鬼の顔をしてテーブルを叩く。
ヒャッと、小さく声が出る私。
赤ちゃんがびっくりして泣き出しそうになったのを、慌てて美波はあやした。
今日、やっと美波に圭太と別れたことを言ったので、なんでもっと速く報告しなかったのかと怒られているところ。
「だって、美波と会うのは圭太と別れて初めてよ、今日」
「あのね、世の中には電話っていう便利なものがあるの」
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