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「フフッ。なーんて冗談」
「へ?」
じょ、冗談?
コウの言葉に驚き恐る恐る目を開けた。
するとコウは少し離れた所にいて私を悪戯な顔で見ていた。
「でもミウはまだまだ子供だな」
コウはククッと笑いを堪えるような顔をしながら言う。
「こ、子供?」
「こんなんで泣きそうな顔すんなよ」
「は?そんな顔してない!」
「あっそ。まっいいけど」
「いいけどって!」
私はコウのその顔にイラッとし、言い返す。
でもコウには効かないみたいだ。
全然平気な顔をしている。
「ああ、俺さ明日から1週間出張で名古屋だから。それに朝早いからもう寝るわ」
コウはそう言うと立ちあがり、手をひらひらさせながら自分の部屋に戻って行った。
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