Happy Wedding-2

18/19
1323人が本棚に入れています
本棚に追加
/23ページ
私はコウを抱きしめながら、たまにはこういうのもアリかなと思っていた。 だっていつもはコウの方が年上っぽいのに、今ここにいるコウは弱々しくて。 素直に頷く所は弟のように可愛い。 守ってあげなきゃいけないって思ってしまう。 私がまるでお姉ちゃんみたいに…。 って私の方が年上なんだから。 だからお姉ちゃんらしく得意気な顔をしながら言った。 「皆に感謝しないとダメだぞ」 「そうだな」 「うん。そうそう」 「…ミウ」 「ん?」 不意に呼ばれて返事をするとコウは少し離れて私を見た。 その視線は捉えるように真っすぐで。 私はただコウを見つめ返すしかできない。 するとコウは優しく微笑むと言った。 「ありがとう」 コウの優しく微笑む顔は私の胸をキュンとさせる。 その途端、胸がドキドキしながら顔が赤くなっていくのを感じていた。 もう!せっかくお姉ちゃんらしく出来たって思ってたのに…。 ズルイ! この顔には完敗だよ。 ああ…やっぱりコウが好きだわ。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!