序章

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ホント突然なんだがよぉ? お前らにちょいと質問があるんだ お前らさ……いきなり金髪ロリ娘からこう言われたら、どうする? 「貴方、悪いんですが私と異世界に行ってくれません? 勿論奴隷として」 ……どうしてこうなった? いきなり奴隷として異世界行けとか、そんなふざけたフラグ建てた覚えはねぇんだが…… 取り敢えず、何でこうなったのか此処迄の経緯を思い返してみるか 俺の名前は立花薫。 ごく普通の高校三年生だ 見た目もどっちかっつ~と普通だな。 肌はちょいと白く黒髪を無造作に流した短髪……母さんが外国人だから遺伝なのか、それとも病気なのかは知らねーが、両目が紅い。 まぁ大した事じゃねーが で、そんな俺なんだが……通ってる高校の屋上に来ていた 因みに、今は空が青く澄み渡る日曜の朝だ。 風も心地好いし、絶好の部活日和って奴だな ん? 何で休みの日に高校の、しかも屋上に居るのかって? 部活? いや違う。 なら補習に来ていて息抜き? それも違う。 じゃあ彼女に告白? 彼女居ればやってたかもな なら何かって? つーか、学校の屋上って言ったら“自殺の名所”しかねぇだろ? 常識的に考えて ……うん、何言ってんのとか思わねぇでくれ。 俺はそう思ってんだから そう、俺は此処に自殺しに来たんだよ 何故かって?うん……アレだ、凄い在り来たりで単純な理由なんだけどよぉ……。 ……生きるのに疲れたんだ 俺の両親は父親が下っぱヤクザ、母親はアメリカからやって来たキャバ嬢で、所謂出来ちゃった婚 でも最初は良かった両親の仲もだんだん悪くなり、両親は離婚。 母親はアメリカに帰っていった 父親に引き取られた俺は毎日毎日酒やらなんやらを買いに行かされ、飲んだくれた父親に殴られる毎日を送ったよ 勿論、俺だって反発したさ。 でも反発する度に聞かされる言葉があった 「何も出来やしねぇ癖に親に逆らうのかっ!」 その言葉だけは、俺にとって大嫌いな言葉になった 何も出来やしねぇ? そんな事ねぇ! 俺だって……俺だって、頑張りゃ何だって出来る筈だ! そう思って、高校に入った俺は勉強も部活の剣道も頑張った でも……現実は非情だったimage=477005631.jpg
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