あたしを縛る甘い鎖

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首をくすぐっていた手が首筋から耳まで上がってきて、明里はびくりと身体を震わせた。 「…………………ぁ………」 思わず吐息を零した明里は、ばっと口に手を当てた。 一気に身体中の体温が上がったような感覚。 恥ずかしくて嫌だというように響の手を弱々しく除けたのだが、響は逆にその手を握り返してくる。 「耳の後ろ、いやなの? ダメな子だね。そんな弱み、簡単に教えたら。お仕置きの時に意地悪しちゃうよ?」 そしてまた、クスクス笑ながらその手を上げて指先に軽い音を立てながら唇を落とした。 「ーーっ!」 それに明里は息を詰めてを引こうとしたが、ぐっと強く握られているためか叶わない。 明里もなかなかの力だったと思うのだが、響の力も強かった。 響はもう一度明里の指に唇を寄せて、今度はそれを、舐めた。 と…… 「うひゃあっ!!」 変な悲鳴を上げて、明里が上を向いた。 赤く染まり少し潤んだ瞳で響を見る。 響は満足そうに微笑んで、 「やっと僕を見てくれたね、アニ」 手を放す。
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