14、とらわれの姫、へっぽこ勇者を待つ

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◇  太ももにぴっちりくっついている、白いワンピースの裾。  抑えて走らなければ、とんでもないものを晒してしまう。 「うわああああん、着替えが見つからないよおっ!」 「泣くな! 騒ぐな! うぜえ!」 「志竜君のドS!」 「可愛くねえ、まったくもって可愛くねえ」 「あ、あれ!」  言い合いを繰り広げる志竜と新人に、雄二は前方を見るように指差した。  金色の扉だ。  仰々しい。  もしかして、この先に天野蒼牙がいる……!?
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