終末へ

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【ポツリポツリ。 滅んでしまった惑星の深層でまだ人は生きていた。 笑い、笑い、愚痴、ユーモア。 深い闇は世界であって人が恐怖するものではない。 歩く、運ぶ、耕す、触る。 人の目もまた、闇で満ちていて。 漂い続くは音だけで。 曲がり角、ぶつかる、進む、すれ違う。 闇の中に見えるようで、見えない世界は、道標。 おはよう、こんにちは、こんばんは、さよなら。 人が少ないから、みんながみんな知り合いで。 争いごとなんて、小さい事ばかりで何もなく見える。 闇の中の優しい世界。 誰もが守りたいと思ってる、世界。 だが、私は、この世界が滅ぶと知ってしまった。 私は、伝えた。 ひたすらこの、推測に過ぎないが、研究成果を人々に伝えた。 人々は、笑った。 それは、拒否。 自分の世界を守るため。 そして、私のために。いえ、それは建前。 私を怖がったに違いない。 ……わかったことを簡潔に述べれば、それを考えることは不幸なのだ。 だから、この平和の肯定で絞め殺されそうな世界をわかってくれる、憂いを何より好む、未来の第二の私がいたら、伝え…………】 ーーこれより先の、続きの石板は見つからなかった。 * * *
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