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「冷たいな」 「そう?」 消毒された水に浸かっているとまるでセンセイに包まれてるみたいだ。 男は軽く平泳ぎをして往復したあと、私を背後から抱きしめた。 「いい?」 「いい」 私は男を受け入れた。背中に当たる男の暖かい肌、離れると冷たい水が代わりに私の背中にまとわりつく。波打つ水、ちゃぷちゃぷと音を立てる。 プールから水がこぼれて床を湿らせていく。脱ぎ捨てた自分の服が水を吸って色が変わるのを他人事のように眺めていた。
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