一週間(Ⅰ)

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1時間くらいしてから、病室に戻ってみた。 春子は静かに寝息を立てて眠っていた。 頬がほんのり色づいて血色が良い。 思わず、笑みを浮かべてしまう。 カタ。 折りたたみ椅子を持ってきて、春子の寝顔をじっと見る。 そして毎日の習慣で手を握る。 意識が戻ったから、手を握るのはやめないとな……。 「優羽……?」 起こさないようにちっちゃい声で呼んでみた。 春子が目を覚ます前に起きよう……。 軽く指にキスをして、俺も目を閉じた。 夢を見た。 いつもの、春子に手を伸ばしてもらう夢。 手は握れなかったけど指と指が触れた。 春子は今までで一番鮮明な表情で笑っていた。
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