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夕食を食べるとすぐにべタ付いてくる。とりあえず高校生は本当に元気だ。元気いっぱい感を主張し続ける。
「ねぇ~、航耶さんしようよぉ」
「さっき云わなかったか?明日は仕事なの、ビール飲んで寝たい気分だ」
「航耶さんのエロ顔見たい」
「見せたくないし・・・第一エロくない!」
「エロいよ。だから男が寄ってくんだろ」
「わかんないよ//」
自分ではなぜ声がかかるのかはわからない。顔に書いてあるみたいに、バーに行けば声を掛けられるし、受同志にも当たった試しはない。
「今日はもう腰が無理なのっ!」
「うーー!」
ビールを飲みながらスポーツニュースを見ている横でひとのTシャツの中に手を入れてくる。
バシッと音が立つくらい叩いた。
「痛~い!」
「もう店じまい」
「一緒に寝よ」
「まぁ、それくらいは・・・//」
「ビールおいしい?」
「うん、うまい。そだ、お前にはコーラ買って来たよ、ダイエットの奴」
「いや、ダイエットしてねぇし」
「まぁ、身体のためだ」
ビールとコーラで乾杯する。何に乾杯するんだか。
「受験まであと6カ月だな。部活三年間頑張ってこれておめでとう!」
裕輔はびっくりした顔で・・・そのあと泣きそうな顔で笑った。
「そんなの言ってくれると思わなかった。結構勉強との両立大変だったんだ。そんな事云ってくれんの航耶さんしかいないね」
唇が寄ってくるのを感じて止めた。
「キスも粘膜感染の原因になるよな・・・やめとこ」
「さっきから散々してるけど」
「だから・・・大失敗だって」
「お前のこと、大事だし・・・ずっと付き合っていくんならなおさら・・・//」
コツンとおでこをぶつけてきた。
「大事に思ってくれてるんだよね・・・ごめん我がまま言って」
素直に謝ってきた。そもそも俺がいろいろな男と寝てるのが悪いんであってお前は悪くないのに。
「俺のせい・・・ごめん」
妙に素直になれる。うそで塗り固めた生き方を少しずつとかしてくれている様な気がした。
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