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塁の部屋に着くと、すぐにベッドに押し倒された。
だけど、強引にではなく、とても優しく壊れ物を扱うように。
「ごめん……みぃ……抑えが効かなくて」
ベッドの軋む音が、静かな部屋に響く。
「……大丈夫……だよ……」
本音を言うと、すごく恥ずかしい。
嬉しい気持ちも大きいけれど、長年やってきたキスだけの関係が、突然こうなるなんて思いもしてなかったから。
幼馴染というポジションにも慣れ過ぎてしまった。
柔らかな布団の上で、見上げた塁の顔はいつになく男に見えた。
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