★灰☆

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【アランSide】 泣きながら部屋を飛び出した美希。俺は追い掛けたい気持ちを、グッと堪える。 テーブルの上には二人分の夕食が並んでいる。 「俺は…何やってるんだよ」 椅子に座り、グラタンを見つめる。 「俺の料理は上手いんだよ。なのに何で食べないんだよ」 美希… 全部、お前の好きなものばかり…。 美希… 涙が溢れ、目の前の料理が霞む。俺は料理を口に運ぶ。 「あほ、男のくせに何でないてんねん」 天井を見上げ涙を堪えた。 堪えているのに、涙は頬を伝う。 「これで…いいんだ」 俺は美希の担任。 明日から俺達は、ただの教師と生徒。 ――翌朝、正門前で花菻高校の男子と鈴蘭女学院の女子が談笑していた。その中に美希の姿があった。 美希は眼鏡を外し、髪型も直し美少女へと変貌を遂げている。
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