第1話

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恋愛なんてくだらない。 本当にくだらない。 別れたら、いままでの時間、思い出、全部無意味になる。 そして絶対「別れ」は来る。 どんなときも・・・・。 私は高校2年生になった。 来年は受験だ。 周りの女子たちみたく、恋愛などにうつつを抜かしている場合じゃない。 そんなことよりも自分の将来のが大事だ。 男なんかのことで一喜一憂するなんてバカらしい。 疲れるだけ。 男なんかいなくたって生きていけるし、依存している女なんて大嫌い。 こんな感じだからもちろん私はクラスでは浮いている。 挨拶はする程度の、いわゆる顔見知りしかこの学校にはいない。 だからといって寂しくなんかない。 むしろそんな人達と話を合わせて、友達ごっこする方が疲れる。 一人なら何をやっても誰かに迷惑かけることもないし 好きなことを好きなだけできる。 これほど贅沢なことなんてあるだろうか? 今日もいつもと変わらず学校が終わった。 こう見えて私は部長だ。 しかも園芸部。 部長といっても部員が私しかいから嫌が追うにも部長になってしまう。 活動といえば学校の花壇の手入れだ。 誰かが見に来るわけでもない花壇を手入れするなんて 傍から見たら、ちょっと変わっているのかもしれない。 でもそこは私にとっての唯一のやすらぎの場所であり 大切な場所だった。
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