甘い夜

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自分が自分じゃなくなるような感覚。 泣きたくないのに滲む涙。 苦痛と紙一重の快感に襲われる。 何度も高みに登りつめ、必死でうっすら汗が滲む背中にしがみついていた。 ふと目が覚めると、横に眠っているはずの愛しい人の姿はなく、 微かに温もりが残っているだけ。 窓の外はうっすら明るくなりはじめ、時計は5時を少し過ぎていた。 「海翔さん……」 .
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