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0.1 #2
「嶺なんで…?」
「だって雅喜んじゃうんだもん。」
「やめ…ないでよ。」
「…っ。とにかく、出掛けるんだろ?ほらさっさと行くぞ。」
そう言って、お財布と車の鍵を持った嶺は本当に外へ出ていってしまった。
「……生殺し…。」
まだ熱のさめない身体を無理矢理動かして、いつの間にか嶺の部屋で生活する私の服の中から新しいスカートを出して履き替える。
「……」
買ってからまだ数時間しか履いてないのに履く機会をなくしたスカートがなんだか寂しげに見えた。
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