それが恋だと言うならば

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ワタシはこの世の人々に、主にワタシを研究する者にとって異例の存在だった。 人工物に過ぎないヒューマノイドに名前を与えて、日々知識を増やすAIに、ワタシ達二人の記録が思い出として残っていると信じていたから。 シャンテを自分と同じ“人間”のように扱っていたのだ。 その行為がおかしな物だと言う声は、他のどの感覚よりも優れていった耳が捕らえていた。 ワタシはシャンテのAIが、もう元には戻らないと知って、初めて涙を流した。
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