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「私に選ぶ権利ありました?」
「……なかったな」
少しだけ拗ねた表情で見上げるありさは、出会った頃と何も変わっていなくて、強引に手に入れたから、ありさに選ぶ権利なんてなかったことを思い出した。
「何でも全部勝手に決めちゃうし、全然逃がしてくれなかったし、でも私幸せですよ」
「当たり前だ。絶対幸せにするって誓ったんだから」
俺の胸に顔を埋めているありさは、きっと今物凄く顔が赤いはずで。
「ありさ、顔上げて」
「無理です」
「キスできないだろ?」
それでもこう言えば、ゆっくり顔を上げるから尚更可愛い。
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