第1話 命懸けの任務

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私は藤川鈴音(すずね)。 そして、私の家族は一つ年下の妹、香織だけ。 両親は、事故死。仲良しだった両親だったから、死ぬ時まで一緒で、それはそれで、よかったのかもしれない。 両親が亡くなった時、私は中学2年で、香織は1年生だった。その後、叔父の家に引き取られて、私たちは二十歳まで叔父の家に居候させてもらったけれど、早々に妹と二人暮らしをするためアルバイトをいくつもこなし、お金を貯めることに専念した。 ここまで聞くと、不幸でかわいそうな二人に聞こえるかもしれないけど、私たちは結構二人して前向きだった。 両親が亡くなった時、親身になって慰めて、心配してくれた優しい刑事がいた。その刑事に憧れて、警察官になる試験を受けて、高校卒業後は10ヶ月くらい警察学校に通った。もちろんアルバイトは更に増やしたけれど。
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