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「……ごめん、邪魔した?」
春山先生は、いつもと何も
変わらない様子で
部屋の中に入って来た。
テーブルの上にパサッと
投稿用紙を置き、
こちらに顔を向ける。
「だめだよ、板東。
不純異性交遊は一応、
教師のいないところで
行ってもらわないと。
我慢できない気持ちも、
よくわかるけどさ」
先生は窓の外を親指で示した。
「雨、あがってるよ。
……キャプテンがいないと、
まずいんじゃない?」
「……」
先輩はぐっと唇を噛み締め、
わたしに視線を戻した。
はだけた胸元に気づき、
そっとブラウスの前を重ね合わせて、
――ごめん、と小さく呟き、
部室を出て行った。
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