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「統括部長が山本さんとつきあっていることはすぐにわかったの。
でも私みんなに、統括部長のこと落とすって宣言しちゃってて。
退くに退けなくなっちゃって、エスカレートしてあんな嘘を重ねちゃったの。
本当に悪いことをしたと思ってるわ。
ごめんなさい!」
一段と頭を下げた真壁さんに、驚いて一言も話せなかった私は、慌てて駆け寄った。
「頭を上げて下さい。
あの…、あなたのことで傷つかなかったって言ったら嘘になるけど、もういいんです。
終わったことですから」
ゆっくりと頭を上げた真壁さんに、にっこりと笑って見せた。
私のことを探るような目で見る真壁さんは、さっきの言葉を全然信用していないようだった。
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