愛しいキミ

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濃厚で幸せな誕生日を過ごしてから1週間が経った。 私の耳には、彼がくれたダイヤのピアス。 …気が付けば、無意識にそのピアスを触ってしまう。 恭ちゃんは仕事で京都。 私は写真集の撮影で東京。 一緒に暮らす前は何日も会えなくたってそれが普通だったのに。 離れてから今日で3日目。 …早くも寂しくなっている私。 恭ちゃんは特に過密なスケジュールらしく、電話で話せてもホントに数分だけ。 これから私も撮影で海外に行ったらあと10日は顔が見れない。 …寂しくなるとは思っていたけれど、ここまで寂しいなんて予想以上。 夜眠るときも、隣に恭ちゃんの温もりがないだけでなかなか眠れない。 …恭ちゃんが突然いなくなったら、私生きていけないかもしれない… 「渚ちゃんどうしたのなんか元気ないね」 「日向さん…」 今回の写真集の撮影のカメラ担当は日向さん。 いつも綺麗に撮ってくれて、この人の撮る写真はすごく好き。 前に日向さんが撮影した写真集を見たときに、簡単に引き込まれた。 素人の私でもわかるくらい、きっとすごいカメラマンなんだと思う。
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