【第22話】衝突と衝撃

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  「なんで電気つけないんですかぁ! もう、びっくりしたぁ!」 「ああ、ごめんごめん」 動揺しすぎて、電気をつけ忘れたことさえ、気付いていなかった。 なんて、言えるはずもない。 流水音が途切れると、ユリナちゃんが言う。 「カメラマンさんが、澪先輩探してましたっ! 早く来てくださいねっ!」 「はーい、すぐ行きます」 私の答えに満足したのか、ユリナちゃんが足早に手洗いを去ったのがわかった。 ゆっくりとドアを開け、個室から出る。 ふと、目の前の鏡に映った自分と目が合った。 .
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